"ゼロ・オプション"
ソ連(当時)の軍事理論は"核戦争の長期化"を前捉にしており、SS20を極東に備蓄しようとしているのだと考えられていました。
とくに中国に対しては、第一撃での攻撃口標を第ニ線の航空基地などにも広げることができるわけです。
したがって、欧州での軍縮の見返りとしてSS20が極東に移動するようなことになったら、中国は「日本を犠牲にして米ソ両大国が取引した」と激しく攻撃するでしょう。
その意味では、中国も日本同様"ゼロ・オプション"を最も強く望んでいるといえるでしょう。
1月30日、中国からの帰途、日本に立ち寄ったシュルツ米国務長官に、安倍外相は「欧州では削減、極東は手つかずでは日本は納得できない」と迫り・・・
シュルツ長官は「交渉はあくまで全世界的規模で進める」と、こたえました。
アメリカは、"ゼロ・オプション"こそ日本の期待に沿うものだとして、ソ連(当時)のSS20極東移動構想を機に、ゼロ・オプションへの国際的な支持獲得のキャンペーンを繰り広げていましたが・・・
西欧諸圏には「例え不十分であっても一定の抑止力を確保するために、ゼロではなく"少ない数"で妥協をはかったほうが、現実的ではないか」という声があります。